第63回全国国保地域医療学会の開催にあたって

公益社団法人国民健康保険中央会 理事長

原 勝則

国保直診施設で働く皆様方におかれましては、地域住民の医療の確保と、健康で安心・安全に暮らすことができる地域づくりに、日夜ご尽力をいただいていることに深く敬意を表するとともに、国保連合会及び国保中央会の事業運営についてご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

また、この春、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に変更されましたが、この数年にわたるコロナ禍での皆様方のご苦労に敬意を表し、重ねて感謝申し上げますとともに、地元福井県の国保関係者をはじめ皆様方のご尽力により、第63回全国国保地域医療学会が様々な課題を乗り越えて開催されますことを心からお慶び申し上げます。

さて、ご案内のとおり、国保直診施設を取り巻く状況は今日、大きく動いております。国においては、2025年の地域包括ケアシステムの構築に向けて、地域医療構想に基づく医療計画の策定・実施、医師の地域・診療科偏在の是正や医療従事者の働き方改革、そして自助と互助の取組を中心とした地域づくりなど、様々な施策・事業が進められています。

また、人生100年時代の到来を見据え、医療、介護、年金、労働などの社会保障全般にわたる全世代型社会保障改革も進められています。医療・介護分野においては、医療提供体制の改革や予防・健康づくりの推進などが重点的な課題となっています。人口減少社会における医療・介護分野の人材不足など難しい状況の中で、国保直診施設は直面する課題をどう解決し、その役割を果たしていくのか。また健康寿命の延伸や地域づくりといった課題・施策の展開にどう対応していくのか。国保直診施設は今、地域包括医療ケアの先駆者として長年蓄積してきた知識と経験を活かしながら、時代のニーズに的確に応えていくことが期待されています。

本学会は、医療従事者はもとより、国や地方自治体、国保連合会など国保直診施設の関係者が一堂に会して、様々なテーマについて議論を行い、日頃の取組や研究の成果等を発表して、直面する課題解決のための処方箋を見つけ出す場であり、また地域医療交流会も含めて関係者が認識を共有し、親交を温め、明日への英気を養う場であります。 本年度の学会は、変化に富んだ自然景観や海・山の幸が豊かな福井県で初めての開催となります。参加者の皆様にとって、また国保直診施設の未来にとって有意義な学会となることを祈念いたします。