第63回全国国保地域医療学会の開催にあたって

第63回全国国保地域医療学会 学会長

中村 伸一

(おおい町国民健康保険名田庄診療所長)

このたび福井市で第63回全国国保地域医療学会を開催することとなりました。コロナ禍にあって第60回、第61回の学会が2年連続中止となりました。昨年、3年ぶりに開催され盛会だった第62回千葉学会の後を受け、今回は久しぶりに地域医療交流会を含めた従来の形式に戻した学会となります。

本学会はメインテーマを「コロナ超え、今こそ羽ばたく地域包括ケア 〜幸福の地に翔ける不死鳥の如く〜」としました。このタイトルの中には“幸福”、“不死鳥”という2つのキーワードがあります。

2年おきに公表される日本総合研究所の調査によると、福井県は2022年度を含め5回連続で幸福度ランキング日本一となり、幸福な県として知られるようになりました。なんでも幸せに感じるおめでたい県民性かというと、そうではありません。

ここ数年、我が国では新型コロナ感染症のパンデミックをはじめ、豪雨や台風による災害、震災など自然災害が相次いで発生し、多くの方が被害に遭いました。実のところ開催地である福井市は、近年のみならず長きにわたり戦災・震災・水害・豪雪など多くの被害に遭っており、そのたびに苦難を乗り越えてきた歴史があります。その福井市のシンボルがフェニックス、つまり不死鳥なのです。ユーモアの定義は「〜にもかかわらず笑う」といわれますが、福井県民は「〜にもかかわらず幸せ」なのだと思います。

さて、これまで辛い時期がつづいてきましたが、「辛」いという漢字に「一」を加えると「幸」せになります。幸せな時期が来るまで、あと一歩です。

学会会場は、福井駅西のハピリン(Happiring)と福井駅東のアオッサ(AOSSA)です。ハピリンはhappyとRingを合わせた造語で、「幸せの和」という意味になります。アオッサは福井弁の「あおっさ(あおうよ)」がネーミングの由来です。会場名そのものが、参加する多くのみなさまと交流し、幸せの輪が全国に広がっていくようにも感じます。5年ぶりとなる地域医療交流会では、地元の酒、肴、アトラクションでおもてなしいたします。

本学会がアフターコロナから、あるいはウィズコロナでの再出発の地となり、幸福な地域社会を目指し、地域包括ケアが羽ばたくように、全国直診関係者の方々に活発に議論してほしいという強い思いで、みなさまをお迎えいたします。

福井に来られた(来福)多くのみなさまに福が来る(来福)ことを願っております。